毎日何度か、怒りの感情がフッと押し寄せてくる。
それは程なくして消えてしまうこともあれば、しばらく続いていることもある。
怒りはもちろん、子供の頃に受けていた仕打ちに対してのもの。
ただ、それが私の場合、あまり過去の具体的な出来事のシーンと一緒に押し寄せてくるわけではない。
本を引きちぎられたとか、具体的なシーンを思い出す場合、それは怒りの感情から頭で原因を辿っていった場合。
まず怒りの感情だけが出てくる感じで、その時にイメージが浮かんでくるわけではないから、俗に言うフラッシュバックとは関係ないと、なんとなく考えていた。
しかし、なんとなくこれも、フラッシュバックなんだという気がしてきた。
いや、たぶん間違いなかろう。
そんなことは昔からあったのに、今頃気づいたんだとしたら、誠に心というのは難しいものである。
心は他人と比べることが難しく、外科や内科のように、自分も他人もわかりやすい客観的な評価を下すこともまた難しい。
私がそうだが、あきらかな異常行動がない限り、私が問題ないと言えば問題ありませんに、いとも簡単になってしまう。
そして、これはフラッシュバックだろうと思ったと同時に、時折出てくる怒りの強烈さが、自分自身でも怖くなった。
よく考えたら、ものすごい強烈なのである。
また、その原因が、今現在にあるものでもない。
今、何も起きていないのに、私は強烈な怒りを抱えているのだ。
またその怒りは、表面に出てこない時でも、裏でしっかりと元気に、衰えることなく生き続けている。
フラッシュバックはあまり気にかけてこなかったことで、もうちょっと勉強したいが、これが腑に落ちる気づきであることは確かだ。
また一歩、前進したように思う。