昨日、ウダウダ考えなくなったと書いたが、それは一人でいる時のこと。
同時に、人と接している時でも、同じになっているんではないかと思った。
というのは、これまでより格段に、スラスラ言葉が出てくるようになった気がする。
考えたこと、思ったことが同時に、口から出てきたというか。
なんでもない話だが、昨日、テニスのストリングスを張り替えに、とあるスポーツ用品店に行った。
そこでラケットを渡した店員さんからの一言。
「すごく重くないですか?」
私はただ用が足りればよかっただけだし、それしか頭になかったから、一瞬「えっ!?」となった。
しかし次には、スラスラ言葉が出てきていた。
「310グラムですけどね。重くてもトップが軽めだから」
店員さんは、「そういうのなんですね」と会話を返してきて、納得したようだった。
繰り返すが、なんでもない会話である。
しかし以前の私なら、「そうですかね…」みたいなことをボソッと返すだけだったはず。
ビクビクし、緊張しながら。
「どうしよう、何を返したらいいんだろう」と、半ばパニックになりながら。
昨日のこの出来事は、ビクビクしなかったことも、スラスラ言葉が出てきたことも、すごく良いことだと思う。
ただ、それ以上に素晴らしいと思うことがある。
その出来事の最中も、その後しばらくも、自分が生きている実感を強く感じられたことだ。
「強く」というのは、私の中での以前との比較であって、多くの人にとってこの感覚は、当たり前のことだと思うけれど。
とかく、現実の店員さんを見て、現実世界にいる自分が言葉を投げかけている感じがした。
またその後も、真っ直ぐ前を向いて、背筋をピンとして歩いていたと思う。
歩いている最中も、目に飛び込んでくる物事全ても私自身も、生きている感じがしたものである。
そんなことが起こると、良いことに違いないとはいえ、まだこれまでにない違和感を感じるのも事実。
これが自然な状態になれば、格段に生きやすくなるだろう。